4月26日から劇団稽古場において、
アトリエ公演「マンザナ、わが町」(井上ひさし作)を上演します。
今回は青年座の高木達さんに演出をしていただくことになりました。
稽古後、お話をうかがいました。
――今回は役者の企画による稽古場公演ですが。
高木 青年座にもスタジオ公演がありますが、本公演と違って、
目的を持った人たちが自分たちでお金を持ち寄って 一つの芝居を作っている。
とても大変だと思いますね。
でも、それだけ演劇に対する情熱というものが感じられる。
それは、青年座も朋友も同じ。そういう意味で、この仕事を引き受けました。
青年座にしても、役者や若い演出家から提出されたスタジオ公演の企画というのは
優遇されていると思います。
ですからスタジオ公演等の活動をしている劇団というのは、
若い力をちゃんと育てている、また、育っているところだと思いますね。
――これからの世代の人たちがやる気を持って活動していると。
高木 そうですね。同時に、それを企画した人が社会に対して
どういうアンテナを張り巡らしているのか、ということがすごく大事になってくる。
そういう面では、演技だけでなく内容についての責任もあり大変だけど、
意義あることですよね。
僕としては、劇団の中でそういう企画が出来るということは
素晴らしいことだと思います。
――出演者のうち2人は青年座の養成所で演出を受けてますが、
他の3人についての印象はいかがですか。
高木 役者はどこの劇団でもやはり役者だなとおもいましたね。
取り組み方も各自個性があって面白い。
今回は若手の方が中心ですが、上のほうの方が入るとまた違うのかもしれませんね。
それはわからない。
とにかく、今ここにいる5人はある目標を持って取り組んでいますね。
――芝居をしたことがプラスになって飛躍していく、
アトリエ公演ってそういうものだと思いますよね。
今回高木さんに演出をお願いできて感謝しています。
高木 僕のほうもこの作品が良い方向に進むのはもちろんですが、
一人一人の役者さんが
次の作品に関わる時にプラスになるような状態になれば良いなと思いますね。
――井上作品についてはいかがですか。
高木 井上さんの作品は嫌いじゃないんですよ。
社会派でありながら楽しめる。
楽しんでいるうちに日本というものが見えてくるような芝居。
特にこの芝居は、ありがちな日系人収容所の話にならず、最後には裏切ってくれる。
もっと普遍的な人間の問題を含んでいると思いますよ。
――セットは2方向からお客様に見ていただく形になりそうですね。
高木 額縁があって向こうで演じられる芝居ももちろん楽しいのですが、
この芝居の場合、
お客様も5人の女性と同じように囚われた状態で、同じ目線でいてほしいし、
彼女たちに迫ってくる社会状況の過酷さというものを感じてほしい。
舞台と客席の距離をなくしたかったんです。
――楽しみですね。楽しみといえば、歌や浪曲もでてきますね。
高木 そう、人物を演じるということは、
人物の特技まで披露しなくてはならないからね。
ま、皆で頑張って良い芝居を作りましょう!